CRM開発の方法を徹底解説!費用相場や成功するポイントを紹介

顧客情報をうまく管理できず、担当者によって対応品質にばらつきが出てしまう——
そんな悩みを抱えている企業は少なくありません。こうした課題を解決してくれるのが、CRM(顧客管理システム)の開発・導入です。
CRMを自社に合った形で開発すれば、顧客データを一元管理し、マーケティングや営業活動の精度を大きく高めることができます。この記事では、CRM開発の具体的な手順や費用相場、開発を成功させるためのポイントをわかりやすく解説します。
CRM開発の依頼先選びにお困りなら、「ノーコード開発の窓口」にご相談ください。 開発会社が運営するノーコード専門のマッチングサイトで、Bubbleや FlutterFlowなどのツール選定から要件定義まで無料でサポート。複数社を手軽に比較・検討でき、コンシェルジュが最適な発注先をご提案します。
Q. CRM開発の費用相場はいくらかかる?
A.開発方法によって異なり、スクラッチ開発は300万円〜、ノーコード・ローコード開発は30万〜300万円が目安です。初期費用だけでなく、保守費用を含むトータルコストで比較しましょう。
Q. CRM開発の方法にはどんな種類がある?
A.スクラッチ開発・パッケージ導入・クラウドSaaS・ノーコード開発の4種類があります。コストと納期を重視するならノーコード開発、完全オリジナルを求めるならスクラッチが向いています。
Q. CRM開発を成功させるポイントは?
A.①現場のスタッフを要件定義から巻き込む、②最小限の機能で始めて改善を重ねる、③実績ある開発会社を慎重に選ぶ——この3点が特に重要です。
CRMとは顧客との関係を一元管理するシステム

CRM(シーアールエム)とは、「Customer Relationship Management(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)」の略称で、日本語では「顧客関係管理」と訳されます。
顧客に関するさまざまな情報をひとつのシステムに集約し、営業・マーケティング・カスタマーサポートなど部門をまたいで活用できる仕組みのことです。
かつては担当者が個人のメモやExcelで顧客情報を管理するのが一般的でした。しかし顧客数が増えるにつれてミスが起こりやすくなり、担当者が退職すると情報ごと失ってしまう「属人化」の問題も深刻化します。CRMを導入することで、こうしたリスクを防ぎつつ、蓄積したデータをビジネスの成長に活かせるようになります。
CRMが管理する主な情報は以下の3つです。
- 顧客情報:名前・連絡先・企業名など、顧客の基本的なプロフィール
- 行動履歴:購買履歴・問い合わせ履歴・Webサイトの閲覧履歴など
- コミュニケーション履歴:メールのやり取り・電話の内容・商談の記録など
CRMは「顧客情報」「行動履歴」「コミュニケーション履歴」の3つを管理する
顧客情報とは、氏名や連絡先、会社名・役職といった基本的なプロフィールデータのことです。CRMの土台となる情報で、これをもとに他のデータと紐づけて管理します。
行動履歴は、その顧客が「何をしたか」を記録するデータです。たとえば、過去に購入した商品、問い合わせた回数、メールを開封したかどうか——こうした履歴を蓄積することで、顧客の興味や購買パターンが見えてきます。
コミュニケーション履歴は、企業と顧客がどのようなやり取りをしたかの記録です。営業担当者が誰とどんな話をしたか、どのような提案を行ったかを残しておくことで、チーム全体で顧客対応の経緯を把握できるようになります。
この3種類のデータを一元管理することで、顧客ひとりひとりの状況を正確に理解し、タイミングよく適切なアプローチが取れるようになります。
CRM・SFA・MAは目的が異なる
CRMによく似た言葉に、SFA(エスエフエー)とMA(エムエー)があります。名前が似ていることもあり混同されがちですが、それぞれ役割が異なります。
SFA(Sales Force Automation)は、営業活動を効率化・自動化するためのツールです。商談の進捗管理や、見込み客への提案状況の記録など、「受注を獲得するまでの活動」をサポートすることに特化しています。
MA(Marketing Automation)は、マーケティング活動を自動化するためのツールです。見込み客に対してメールを自動配信したり、Webサイトの行動データをもとに興味関心を分析したりと、「まだ顧客になっていない段階」の接点づくりに強みがあります。
一方、CRMは既存の顧客との関係を継続・深化させることを主な目的としています。3つの違いを整理すると、以下のようになります。
| ツール | 主な目的 | 対象フェーズ |
|---|---|---|
| MA | リードの獲得・育成 | 見込み客の段階 |
| SFA | 商談・営業活動の効率化 | 受注獲得まで |
| CRM | 既存顧客との関係維持・強化 | 顧客化した後 |
なお、近年はこれら3つの機能をひとつのツールに統合したサービスも増えています。自社の課題がどのフェーズにあるかを見極めた上で、必要な機能を選ぶことが大切です。
CRM開発で実装できる主な機能一覧

CRMには多岐にわたる機能が存在します。自社に合ったシステムを開発するためには、どのような機能が実装できるのかをあらかじめ把握しておくことが重要です。ここでは代表的な機能と、それぞれが解決できる課題をまとめて紹介します。
CRM開発で実装される主な機能は6つ
CRMに搭載できる機能は、大きく以下の6つのカテゴリに分けられます。
- 顧客情報管理:顧客の基本プロフィールをデータベース化する機能
- 行動・履歴管理:購買履歴や対応ログなどを記録・追跡する機能
- 分析・レポート:蓄積したデータをグラフや数値で可視化する機能
- コミュニケーション:メール送受信やリマインダーなど、顧客接点を自動化する機能
- 外部連携:既存の社内ツールとデータをつなぐ機能
- 権限・セキュリティ:情報漏洩リスクを管理・低減する機能
それぞれの具体的な内容と、解決できる課題は以下のとおりです。
| 機能カテゴリ | 具体的な機能例 | 解決できる課題 |
|---|---|---|
| 顧客情報管理 | 顧客データベース・企業情報・担当者情報 | 情報の属人化・散在を防ぐ |
| 行動・履歴管理 | 購買履歴・問い合わせ履歴・対応ログ | 引き継ぎミス・対応漏れをなくす |
| 分析・レポート | 売上分析・顧客セグメント・LTV分析 | 意思決定の根拠データを整備する |
| コミュニケーション | メール送受信・通知・リマインダー | 顧客へのフォローを自動化する |
| 外部連携 | SFA・MA・会計システムとのAPI連携 | 既存ツールとのデータ統合 |
| 権限・セキュリティ | アクセス権限・ログ管理・データ暗号化 | 情報漏洩リスクを低減する |
なお、表中の「LTV分析」とは、顧客ひとりが生涯を通じて自社にもたらす売上・利益を試算する分析手法のことです。既存顧客の維持がどれほど重要かを数字で把握できるため、マーケティング戦略の優先順位づけに役立ちます。
また、「API連携」とは、異なるシステム同士をつないでデータを自動でやり取りする仕組みのことです。たとえばCRMと会計システムを連携させると、受注情報が自動で請求処理に反映されるといった活用が可能になります。
開発時は機能の絞り込みが重要
実装できる機能の多さを見ると、「全部入れたい」と思うかもしれません。しかし、開発するすべての機能は費用と納期に直結します。機能が増えるほど開発コストは上がり、リリースまでの期間も長くなります。
また、機能が多すぎると現場での使いこなしが難しくなり、結果として「誰も使わないシステム」になってしまうリスクもあります。CRM導入に失敗する企業の多くが、このオーバースペック(過剰な機能搭載)の問題に直面しています。
機能を絞り込む際は、以下の問いを軸に考えると整理しやすくなります。
- 今、現場で最も困っていることは何か?
- その課題を解決するために、最低限必要な機能はどれか?
- 将来的に追加したい機能は何か?(最初から詰め込まず、フェーズ分けできないか)
開発の初期段階では「コアとなる機能だけで動く最小限のシステム」をリリースし、実際に使いながら改善・拡張していくアプローチが、コストと効果のバランスを取る上でも有効です。
CRM開発の方法は4つある

CRMを導入・開発する方法は、大きく4つに分けられます。それぞれにメリットと向き・不向きがあるため、自社の予算・規模・技術力に合った手法を選ぶことが大切です。
スクラッチ開発
スクラッチ開発とは、既存のツールやパッケージを使わず、システムをゼロから設計・構築する方法です。「一から作る」というイメージが近く、要件定義・設計・プログラミング・テストまで、すべての工程を自社またはシステム開発会社と進めます。
最大のメリットは、自社の業務フローや独自の要件に完全に合わせたシステムを作れること。競合他社にはない独自機能を盛り込んだり、既存の社内システムと深く連携させたりすることも可能です。
一方で、開発費用は300万円〜と高額になりやすく、リリースまでに6ヶ月以上かかるケースも珍しくありません。保守・運用にも継続的なコストが発生するため、潤沢な予算と明確な要件を持つ大企業や、既存のツールでは対応できない複雑な業務フローを抱える企業に向いています。
パッケージ・オンプレミス導入
パッケージ導入とは、CRM機能があらかじめ搭載されたソフトウェア製品を購入し、自社のサーバーにインストールして使う方法です。「オンプレミス(on-premises)」とは「自社設備で運用する」という意味で、社外のサーバーを使わずに社内環境で稼働させる点が特徴です。
スクラッチ開発と比べて初期費用を抑えられ、ある程度のカスタマイズにも対応できます。また、インターネット環境がなくても使えることや、セキュリティを自社で管理できる点も強みです。
ただし、パッケージの仕様に縛られる部分もあり、自社特有の業務に完全にフィットさせるには限界があります。社内にシステムを管理できるIT担当者がいることが前提になるため、中〜大企業向けの選択肢といえます。
クラウドSaaS導入
クラウドSaaSとは、インターネット経由で提供されるCRMサービスを月額料金などで利用する方法です。「SaaS(サース)」は「Software as a Service」の略で、ソフトウェアをインターネット越しに使う仕組みを指します。SalesforceやHubSpotなどが代表例として知られています。
初期費用が低く、申し込み後すぐに使い始められるのが最大の利点です。サーバーの管理やソフトウェアのアップデートはすべてサービス提供会社が行うため、社内に専任のエンジニアがいなくても運用できます。
反面、カスタマイズの自由度は低く、独自機能の追加には制限があります。また、ユーザー数が増えるほど月額料金が膨らみやすく、長期的なコストが割高になるケースも。中小企業から大企業まで幅広く活用されていますが、特に「まずは手軽に始めたい」という企業に向いています。
ノーコード・ローコード開発
ノーコード・ローコード開発とは、プログラミングをほとんど使わずにシステムを構築する方法です。ノーコードはコードをまったく書かずにアプリを作れる手法で、ローコードは最低限のコードを書くことでより柔軟な開発ができる手法です。BubbleやFlutterFlowといったツールが代表的です。
スクラッチ開発に比べて開発期間が大幅に短く、1〜2ヶ月程度でのリリースも十分に可能です。費用も抑えられるため、予算の限られたスタートアップや中小企業にとって現実的な選択肢になっています。カスタマイズ性もクラウドSaaSよりは高く、自社の業務フローに合わせた作り込みも対応できます。
一方、複雑な大規模システムや特殊な処理が求められる場合は、ノーコードツールの制約に引っかかることもあります。開発を依頼する際は、ノーコード開発の実績を持つ会社を選ぶことが重要です。
開発手法の比較表
4つの手法を一覧で比較すると、以下のようになります。
| 項目 | スクラッチ開発 | パッケージ導入 | クラウドSaaS | ノーコード開発 |
|---|---|---|---|---|
| 初期費用 | 高い(300万円〜) | 中程度 | 低い(月額制) | 低〜中程度 |
| 開発期間 | 長い(6ヶ月〜) | 中程度(1〜3ヶ月) | 短い(即日〜) | 短い(1〜2ヶ月) |
| カスタマイズ自由度 | 非常に高い | 中程度 | 低い | 中〜高い |
| 保守・運用コスト | 高い | 中程度 | 低い(ベンダー任せ) | 低い |
| 社内エンジニア | 必要 | あると望ましい | 不要 | 不要 |
| 向いている企業規模 | 大企業・複雑な要件 | 中〜大企業 | 中小〜大企業 | スタートアップ〜中小企業 |
コストを抑えながら自社に合ったCRMを早期に立ち上げたいのであれば、ノーコード開発は有力な選択肢のひとつです。一方、長期的に大規模な運用を見据えているならスクラッチ開発やクラウドSaaSも検討に値します。どの手法が最適かは、予算・スケジュール・必要な機能の複雑さを総合的に判断して決めましょう。
まずはお気軽に無料相談から!
【方法別一覧】CRM開発の費用相場
CRM開発にかかる費用は、選ぶ手法によって大きく異なります。「思ったより高かった」「後から追加費用が発生した」といった失敗を防ぐためにも、事前に相場感をつかんでおくことが重要です。
| 開発方法 | 初期費用の目安 | 月額ランニングコスト | 備考 |
|---|---|---|---|
| スクラッチ開発 | 300万〜2,000万円以上 | 別途保守費用 | 規模・機能により大きく変動 |
| パッケージ・オンプレミス | 100万〜500万円 | 保守・ライセンス費用 | カスタマイズ範囲で変動 |
| クラウドSaaS | 0〜数十万円 | 1ユーザー数千〜数万円 | ユーザー数が増えると高額に |
| ノーコード・ローコード | 30万〜300万円 | ツール利用料+保守費 | 開発費を大幅に抑えやすい |
初期費用だけでなく、導入後のランニングコスト(継続的にかかる費用)も含めたトータルコストで比較することが大切です。以下では、各手法の費用感を詳しく解説します。
スクラッチ開発は、初期費用が300万〜2,000万円以上と幅広く、搭載する機能の数や複雑さによって大きく変動します。リリース後も継続的な保守・運用費用が発生するため、長期的なコストも見越した資金計画が必要です。「自社専用のシステムを一から作る」分だけコストがかかる、と理解しておきましょう。
パッケージ・オンプレミスは、初期費用が100万〜500万円程度が目安です。ただし、自社の業務に合わせてカスタマイズを加えるほど費用は膨らみます。ライセンス費用(ソフトウェアの使用料)と保守費用も継続的に発生するため、導入前に総額を試算しておくことを推奨します。
クラウドSaaSは、初期費用がほぼかからないものも多く、始めやすいのが特徴です。しかし、利用ユーザー数が増えるにつれて月額料金が積み上がり、数年単位で見ると割高になるケースもあります。少人数で使い始め、将来的に規模が拡大する場合は、コストの増加ペースにも注意が必要です。
ノーコード・ローコード開発は、30万〜300万円程度と、スクラッチ開発に比べて初期費用を大幅に抑えられます。ツールの月額利用料と最低限の保守費用はかかりますが、継続コストは比較的低水準に収まりやすいのが強みです。「コストを抑えながら自社仕様のCRMを持ちたい」というニーズに、もっとも応えやすい手法といえます。
費用を比較する際は、初期費用の安さだけで判断しないことが重要です。たとえばクラウドSaaSは導入コストが低くても、5年・10年と使い続けることを想定すると、ノーコード開発でシステムを自社所有するほうがトータルで安くなるケースもあります。開発会社に見積もりを依頼する際は、初期費用・月額費用・保守費用をすべて含めた「総所有コスト(TCO)」で比較するようにしましょう。
自社に合ったCRM開発の方法の選び方

費用や開発期間の相場を把握した上で、次に考えるべきは「どの手法が自社に最も合っているか」です。以下では、状況別に最適な開発手法を解説します。自社の現状と照らし合わせながら読んでみてください。
完全オリジナルにこだわるならスクラッチ開発
「他社のツールでは再現できない、独自の業務フローがある」「既存システムと深く連携させたい」
——そのような要件を抱えているなら、スクラッチ開発が選択肢に入ります。
スクラッチ開発はすべてをゼロから設計するため、機能・画面デザイン・データ構造に至るまで自由に作り込めます。長期的に社内で育てていく「自社資産としてのシステム」を持ちたい企業にとっても、有力な手法です。
ただし、費用・期間ともに他の手法より大きな投資が必要になります。「本当にスクラッチでなければ実現できない要件があるか」を開発会社と丁寧にすり合わせた上で、判断することをおすすめします。
コストと納期を抑えたいならノーコード・ローコード開発
「なるべく早く、なるべく安く、それでも自社仕様のCRMを持ちたい」というニーズには、ノーコード・ローコード開発がもっとも応えやすい手法です。
BubbleやFlutterFlowなどのツールを使えば、1〜2ヶ月程度の短期間でのリリースも現実的で、開発費用もスクラッチ開発の数分の一に抑えられます。プログラミング不要で開発できるため、運用開始後の小規模な修正・改善も比較的スムーズに行えるのもメリットです。
スタートアップや中小企業が「まず動くものを作って、使いながら改善していく」アプローチをとる場合に特に向いています。複雑すぎる要件でなければ、ノーコード開発でも十分なクオリティのCRMを実現できます。
既存SaaSで業務が回るならクラウド導入で十分
「特殊な要件はなく、一般的な顧客管理・営業管理ができれば問題ない」という場合は、クラウドSaaSの導入で十分なケースも多くあります。
SalesforceやHubSpotといった有名サービスは、CRMに必要な機能がひととおり揃っており、セキュリティ対策やサポート体制も充実しています。初期費用を最小限に抑えてすぐに使い始められるため、「まずは試してみたい」という段階の企業にも向いています。
ただし、ユーザー数の増加に伴って月額費用が膨らみやすい点には注意が必要です。将来の組織拡大を見越した上で、長期的なコストシミュレーションを行ってから導入を判断しましょう。
セキュリティ要件を重視するならオンプレミス・パッケージ導入
金融機関・医療機関・官公庁など、取り扱うデータに高い機密性が求められる業種では、オンプレミス型のパッケージ導入が選ばれることがあります。
オンプレミスはデータを自社のサーバー内に保管するため、クラウドサービスのように外部のサーバーに情報が渡ることがありません。インターネットに接続しない環境でも運用できることから、情報漏洩リスクを最小限に抑えられます。
また、社内のセキュリティポリシーに合わせたアクセス権限の設定や、監査ログの管理なども柔軟に行えるのが強みです。「クラウドへのデータ保存に社内規定上の制約がある」という場合は、オンプレミスの選択が現実的な解となるでしょう。
CRM開発の進め方と重要なポイント

手法を選んだ後は、実際の開発の流れを理解しておくことが大切です。スムーズに開発を進め、完成後に「思っていたものと違う」とならないためにも、各ステップで発注側がすべきことをあらかじめ把握しておきましょう。
CRM開発は大きく5つのステップで進む
CRMの開発は、以下の5つのステップで進むのが一般的です。
| ステップ | 工程名 | 担当者がすること |
|---|---|---|
| 1 | 要件定義 | 必要な機能・業務の流れを整理する |
| 2 | 設計 | 画面や機能の方向性を確認する |
| 3 | 開発 | 進み具合を確認し、変更が必要な場合に判断する |
| 4 | テスト | 実際に触って動作を確認する |
| 5 | リリース・運用 | 社内への展開と使い方のルールを決める |
ステップ1の要件定義は、「何を作るか」を言語化する工程です。現状の課題、実現したい業務フロー、必要な機能を開発会社と一緒に整理します。この段階の精度が、プロジェクト全体の品質を大きく左右します。
ステップ2の設計では、要件定義をもとに画面レイアウトや機能の詳細を決めていきます。発注側は完成イメージの認識に相違がないかを確認し、疑問点があれば早めに解消しておくことが重要です。
ステップ3の開発は、エンジニアが実際にシステムを構築する工程です。発注側は開発会社からの報告を定期的に確認し、仕様変更が必要になった場合は早めに伝えましょう。後になるほど修正コストが大きくなります。
ステップ4のテストでは、完成したシステムを実際に操作して動作確認を行います。「想定どおりに動くか」だけでなく、「現場のスタッフが実際に使えるか」という観点でも確認しましょう。
ステップ5のリリース・運用は、社内に展開してからが本当のスタートです。使い方のルールを整備し、現場への浸透を促す取り組みも、開発と並行して準備しておくと安心です。
CRM開発は要件定義が重要なポイント
5つのステップの中でも、特に重要なのが要件定義です。
要件定義とは、「このCRMで何を解決したいか」「どんな機能が必要か」を具体的に言語化する作業のことです。ここで定めた内容が、設計・開発・テストすべての土台になります。逆にいえば、要件定義が曖昧なままだと、完成したシステムが現場の実態と合わず、大規模な手戻りが発生するリスクがあります。
要件定義をうまく進めるためのポイントは、以下の3点です。
- 現場のスタッフを巻き込む:実際にCRMを使う営業担当者や顧客対応スタッフの意見を取り入れることで、「使われないシステム」を防げます
- 課題を「なぜ?」で深掘りする:「顧客情報がバラバラ」という悩みの背景に「担当者ごとに管理ツールが違う」という根本原因があるように、課題の本質を見極めることが重要です
- 優先順位をつける:必須の機能と「あれば便利」な機能を明確に分け、最初のリリースに盛り込む範囲を絞り込みましょう
開発会社に任せきりにすると失敗する
CRM開発を外部の会社に依頼する場合、「プロに任せたのだから、あとはお任せ」という姿勢は危険です。開発会社がどれほど優秀であっても、自社の業務の細かな実情や現場のニュアンスまで把握することには限界があります。
よくある失敗パターンとして、以下のようなケースがあります。
- 開発中の仕様変更を伝えるのが遅れ、修正費用が膨らんだ
- テスト工程に現場スタッフが参加しなかったため、リリース後に使い勝手の問題が続出した
- リリース後のサポート体制を決めていなかったため、不具合が発生しても対応が遅れた
こうした失敗を防ぐには、開発期間中も発注側の担当者が定期的に進捗を確認し、現場の声を開発会社にフィードバックする体制を作ることが不可欠です。開発会社はあくまで「伴走パートナー」であり、プロジェクトのオーナーは自社であるという意識を持つことが、CRM開発を成功に導く大前提といえます。
CRM開発を成功させる3つのポイント
CRM開発は、システムを「作って終わり」ではありません。現場に根付いて初めて、導入の効果が出るものです。ここでは、開発プロジェクトを成功に導くために押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
使う人を巻き込んで要件を決める
CRM開発が失敗に終わる原因のひとつが、「経営層や管理部門だけで要件を決めてしまう」ことです。
実際にシステムを毎日使うのは現場のスタッフです。彼らの視点が抜け落ちた状態で開発を進めると、完成したシステムが「使いづらい」「業務の流れに合っていない」という状態になりかねません。
要件定義の段階から、営業担当者・カスタマーサポート担当者・マーケティング担当者など、実際にCRMを使う各部門のスタッフを巻き込みましょう。「普段の業務でどこに手間がかかっているか」「どんな情報が手元にあると助かるか」といった生の声を拾い上げることが、現場で本当に使われるシステムを作る近道です。
また、開発完了後の社内浸透にも、現場スタッフを早期に巻き込むことが効果的です。開発プロセスに関わったスタッフは「自分たちが作ったシステム」という当事者意識を持ちやすく、積極的に使ってもらえる可能性が高まります。
最初から完璧を目指さず、小さく始めて育てる
「せっかく開発するのだから、思いつく機能を全部盛り込みたい」という気持ちは理解できます。しかし、最初から多機能なシステムを目指すほど、開発コストと期間は膨らみ、現場への定着も難しくなります。
おすすめのアプローチは、最小限の機能でリリースし、使いながら育てていく方法です。まず「顧客情報の一元管理」と「対応履歴の記録」だけに絞ってリリースし、実際に使い始めてから「次に欲しい機能」を追加していく——こうした段階的な開発が、コストと品質のバランスを取る上で非常に有効です。
特にノーコード・ローコード開発は、この「小さく始めて育てる」アプローチとの相性が抜群です。プログラミングなしでも機能の追加・変更がしやすいため、現場のフィードバックを素早くシステムに反映できます。「完璧なCRMを作ってから使う」より「使いながらCRMを完成させていく」という発想の転換が、成功への近道です。
開発会社選びで品質の8割が決まる
どれほど良い要件定義ができていても、依頼する開発会社の実力によって、最終的な成果物の品質は大きく変わります。CRM開発の成否は、開発会社選びにかかっているといっても過言ではありません。
開発会社を選ぶ際に確認したいポイントは、以下のとおりです。
- CRM開発の実績があるか:業務システム開発の経験が豊富で、CRMの構築事例を持っているか確認しましょう
- 自社と同規模・同業種の開発経験があるか:大企業向け開発に強い会社が中小企業の案件を得意とするとは限りません
- コミュニケーションが丁寧か:初回の打ち合わせや提案時の対応で、こちらの課題をきちんと理解しようとしているかを見極めましょう
- リリース後の保守・サポートに対応しているか:開発が完了した後も長く付き合えるパートナーかどうかも重要な判断軸です
特にノーコード・ローコード開発を検討している場合は、BubbleやFlutterFlowなどのツールに精通した会社かどうかも確認が必要です。ツールの特性を熟知している会社に依頼することで、開発期間の短縮とコスト削減を最大限に活かせます。
複数社から見積もりを取り、金額だけでなく提案内容・実績・担当者の対応力を総合的に比較した上で、パートナーを選びましょう。
自社に合ったCRM開発会社の選び方
「CRM開発を外部に依頼したいが、どの会社に頼めばいいかわからない」——そう感じている方は多いのではないでしょうか。開発会社の選び方には明確な正解はありませんが、見るべきポイントを知っておくだけで選択肢を大きく絞り込めます。ここでは、信頼できる開発会社を見極めるための3つの観点を解説します。
開発の実績と事例を確認する
開発会社を選ぶ際にまず確認したいのが、CRM開発の実績です。ホームページや提案資料に掲載されている事例を見て、自社と近い業種・規模の開発経験があるかどうかをチェックしましょう。
実績を確認する際のポイントは、単に「件数が多い」かどうかだけでなく、似た課題を解決した事例があるかという点です。たとえば、「営業チームの顧客情報を一元管理したい」という課題なら、同じような目的でCRMを構築した事例を持つ会社のほうが、的確な提案を期待できます。
また、ノーコード・ローコード開発を検討している場合は、BubbleやFlutterFlowなどの特定のツールに関する実績も確認が必要です。ツールの得意・不得意は会社によって異なるため、依頼したい開発手法に精通した会社かどうかを事前に問い合わせておきましょう。
要件定義から一緒に動いてくれるかを確かめる
「依頼したい内容を整理してから連絡しなければ」と思っている方もいるかもしれませんが、実は要件定義の段階から一緒に考えてくれる会社こそ、信頼できるパートナーです。
開発会社の中には、発注側が仕様書を用意してから受け取るスタイルの会社もあれば、「何に困っているか」から一緒に整理してくれる会社もあります。CRM開発の経験が少ない企業にとっては、後者のように上流工程から伴走してくれる会社のほうが、認識のズレや手戻りを防ぎやすくなります。
初回の打ち合わせや提案時に、以下のような対応をしてくれる会社は信頼度が高いといえます。
- 現状の業務フローや課題をヒアリングした上で提案してくれる
- 「この機能は本当に必要か」と一緒に考えてくれる
- 費用・期間・リスクについて正直に説明してくれる
逆に、こちらの要件を聞く前から「この機能はいかがですか」と売り込みが先行する会社や、質問に対して曖昧な回答しか返ってこない会社には注意が必要です。
リリース後の保守・運用まで任せられるかを確認する
CRMは、リリースして終わりではありません。使い始めてから「この画面が使いにくい」「新しい機能を追加したい」「エラーが出た」といった対応が必ず発生します。そのため、開発完了後も継続してサポートしてくれる体制があるかを、契約前に確認しておくことが重要です。
確認しておきたい項目は以下のとおりです。
- 不具合が発生した場合、どのくらいの速さで対応してもらえるか
- 機能の追加・変更はどのような手順で依頼できるか
- 保守費用は月額固定か、スポット対応(必要なときだけ依頼する形式)か
なお、開発を依頼した会社と保守・運用の担当会社が異なると、システムの仕様を引き継ぐコストや時間がかかり、対応が遅れることがあります。特に事情がなければ、開発から保守・運用まで一貫して任せられる会社を選ぶほうが、長期的なリスクを抑えられます。
CRM開発できる会社選びに迷ったらノーコード開発の窓口へご相談ください
本記事では、CRMの基本的な概要から開発手法の種類・費用相場・開発の進め方・成功のポイント・開発会社の選び方まで、幅広く解説してきました。
「記事を読んで全体像は理解できたが、自社にどの開発手法が合っているか判断がつかない」「ノーコードでCRMを開発したいが、どの会社に依頼すればいいか分からない」「複数の開発会社をまとめて比較・検討したいが、問い合わせの手間を減らしたい」——そのようにお感じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そういった場合は、ぜひノーコード開発の窓口にご相談ください。
ノーコード開発の窓口は、開発会社が運営するノーコード専門のマッチングサービスです。BubbleやFlutterFlowを活用したCRM開発に対応している会社を、一度にまとめて比較・検討することができます。
- 複数のノーコード開発会社をまとめて比較・検討できる
- コンシェルジュが発注先の選定をサポート
- BubbleやFlutterFlowなど、ツール選定の相談にも対応
- 要件定義から無料でサポートを受けられる
「まだ要件が固まっておらず、開発会社に相談できる段階か自信がない」という方でも、お気軽にご利用いただけます。
